ミノキシジルはAGA(男性型脱毛症)治療に効果のある外用薬(皮膚へ直接塗布する薬剤のこと)として、国内で認可されています。
ミノキシジル濃度2-5%が主流です。
ミノキシジルの効果
ミノキシジルには発毛や髪の成長を促進する作用があります。頭皮に直接塗布することで、頭皮の毛細血管の血流を促し、毛母細胞を刺激し、細胞分裂が活発化することで発毛、髪の成長が促進されます。成長期における髪の毛の成長促進・維持の効果もあります。成長期が適切に維持されることでヘアサイクルを正常化し、その結果AGAが改善されることとなります。
内服薬であるフィナステリドやデュタステリドの違い
AGAは、DHT(ジヒドロテストステロン)という物質が頭皮のヘアサイクルを乱すことが原因です。DHTは男性ホルモンの一種であるテストステロンが乳頭毛細胞に取り込まれ、5α-リダクターゼと結合し変換されることで、ヘアサイクルを退行期へと誘導します。この誘導が抜け毛の促進となりAGAに移行することになります。
フィナステリドやデュタステリドは5α-リダクターゼを抑制しヘアサイクルの退行期への誘導を遮断しAGAを抑える役目となります。
ミノキシジルは発毛促進、髪の毛の成長促進の役目となります。
AGA治療の効果的な方法
- 5α-リダクターゼ抑制する役目のフィナステリドまたはデュタステリドを服用する。
- 発毛、髪の毛の成長促進する役目のミノキシジル外用薬を塗布する。
1+2の治療効果発現までの期間は平均6カ月です。
*治療開始から3カ月程度で効果が発現する方もいます
ミノキシジル外用薬(リキッド)での副作用
ミノキシジルは高血圧の治療薬(降圧剤)として開発されたものです。
血管拡張作用があることから、高血圧治療中、虚血性心疾患(狭心症など)などの循環器系の疾患をお持ちの方の使用は注意が必要です。
頭皮から吸収されることで、血圧低下、不整脈、頭痛などの症状が出ることがあります。(*主に内服薬で約5-8%と報告されています。)
リキッドでは直接頭皮に塗布するため、上記症状以外で頭皮のかぶれ(かゆみ、発赤、湿疹)が出ることがあります。
使用開始後、一時的に抜け毛が増えます。これを初期脱毛といい、ミノキシジルの作用に関係します。
休止期から成長期への移行を促す作用がありますので、成長の止まっている髪が抜け落ちることになりますが一か月以内には収まります。
いずれにしても、使用後に体調不良や副作用を感じた場合は、使用を中止し医師にご相談ください。